穴井千尋:最終日データの検討 穴井の最終日のデータ変動に関して、ここまでに検討してきたHKTメンバーの実現可能とされる最大増分値と比較して、どの様な増分値推移だったかを検討してみる。なお、穴井の最終日のデータを検討するに際し、HKT:グループ最大増分値予測の章で算出した際に求められた平均:23,135(μ)と標準偏差:12,877(σ)を使い、実際の測定値と比較してみた。表中の水色に塗った値はμ+2σを超えた値、青く塗った値はμ+3σを超えた値を示している。穴井のデータにはμ+2σを超えμ+3σ以下となる値は存在しなかった。 |
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上のグラフは穴井とその他ウォッチバトルに参加していた3名(森保、朝長、松岡)の最終日のデータ変動を比較したものである。比較しやすいように穴井のデータは折れ線グラフ、他の3名のデータは棒グラフにしてある。 穴井のデータ変動は他の3名と比較して大きな違いがあった。一番の違いは急激にデータが増える時間帯である。他の3名は23:00を過ぎたあたりから急激に増分値が上昇するが、穴井に関しては22:00過ぎあたりから増分値の上昇が見られる。 穴井を除く他の3名は、自身の最終日の時点ではまだ他のHKTメンバーがウォッチバトルを継続していたので、その影響で最後の1時間に集中してウォッチ数が増加していた可能性もあり、特に朝長、松岡に関しては同日に最終日を迎えていたので、2名の合計値と比べるしかないが、それでも終了1時間前の23:00頃から値が動き始めている。こうした状況から考えると、穴井の急激な上昇が22:05以降に発生した理由がわからない。 この変化に対してHKTの最大増分値を算出した際の平均:23,135(μ)と標準偏差:12,877(σ)を用いてその穴井のデータを評価したところ、22:00までのデータはμ+2σ以下であったのに、22:05以降のデータは全てμ+3σを超えていた。つまりこれは22:05以降は母集団自体に何か大きな変化があったことが推測される。 5月8日のデータ動向の章でも述べたが、変動率の推移から考えても最終日の22:05過ぎからは今までの参加者だけでなく新たな参加者が増えていることがわかる。つまり5月3日の上西のウォッチ数が急上昇したときのようなに急激なウォッチ数の上昇を期待して、やじうま的にHKT以外のグループを応援しているAKBGヲタ、特にNMBヲタを中心に参加者が増えたと考えられる。 |
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上のグラフは穴井の5月6日、5月7日と最終日の5月8日の増分値推移を比較したものである(元データは平均と標準偏差の章を参照)。5月6日、5月7日のデータと比較しても穴井のデータ変動に一定のパターンがあるわけではなかった。5月6日に関しては21:00頃と23:00頃に集中タイムを作っており、5月7日は23:00頃に集中タイムを実施していた。特に5月6日の時点ではNMB勢の動きとしては、その日にウォッチバトル最終日を迎えていた小谷や太田の方に加勢していたと考えられるので、穴井のウォッチ活動に影響を及ぼしていたとは考えにくい。 前日である5月7日の23:00過ぎから急激に上昇したのは、平均と標準偏差の章でも書いておいたが、穴井ヲタ達で最高値を確認するための集中タイムを実施していたことによる影響だった。前日までのデータではそうした時間帯での最大値ですら穴井ヲタを中心とした最大増分値は24,000〜28,000/5分程度である。 |
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穴井の最終日ということでHKTヲタもグループ全体で頑張っていたことはデータ推移からもわかるが、特に20:45以降には20,000/5分を超える値で推移していた。つまりこの時間帯ぐらいには、既に前日までの最大値の相当する増分値でウォッチ活動をしていたことになる(このあたりの時間帯から一部のNMBヲタが参戦していたことも考えられる)。しかし、21:40を超えたあたりからの上昇はそれをさらに大幅に上回るウォッチ数になっており、この上昇には他グループのヲタ達が参戦を始めていた影響が大きいと考えられる。 |
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HKT:グループ最大増分値予測の章で確認した通り、HKTヲタの最大値は53,000/5分程度だと考えられ、そうした点から見ると40,000/5分を超える値があってもおかしくないようにも思うが、もしそうした最大値付近の値が発生するとしても、他のメンバーのデータ動向から考えればその発生は終了前の30分ぐらいからだと考えられる。HKTヲタの最大値を求めた際の平均(23,135)と標準偏差(12,877)と比較して、穴井の平均1、標準偏差1の値は非常に似た数字になっている。そうした点から考慮しても最終時間帯になっていないこの時点(21:50近辺)でこうしたウォッチ数の上昇が見られるのは、22:05以降に見られる新たに発生するやじうまウォッチ的な参加者たちが、少しずつ集まってきた影響によるものだと考えた方が妥当であろう。 この時間帯のHKTヲタのウォッチ数を40,000/5分程度と考えれば、22:00以降の増加量としては20,000〜40,000/5分程度の加算がされていることになる。NMBヲタの最大値は190,000/5分程度だと考えられるので、HKTヲタのウォッチ活動ではメンバーがリトークしていないことを考慮しその分を割り引いて考えても、NMBヲタだけの協力分として25,000〜50,000/5分程度の加算が発生していたということは十分起こりうることだと予想される。 平均2、標準偏差2を見てみると穴井の終了前の動きは他のメンバーの終了前と比べてそのデータ推移に大きな違いがある。平均1と平均2を比べると穴井の比率は約3.4倍となっており、他のメンバーのそれは約5倍〜9倍となっている。しかし平均2に対する標準偏差2の比率は穴井が26.6%なのに対し、他のメンバーは45.3%〜49.2%と非常に高い割合になっている。これは穴井以外のメンバーは短時間で急激に値が上昇していることを示している。標準偏差1と標準偏差2とそれぞれ平均値との比率比較すると、穴井以外は標準偏差2の方が高いかほぼ同等になっているが、穴井だけは標準偏差2の方が低い比率になっている。穴井の方が時間帯を長くしているのでその影響と考えるかもしれないが、通常長い時間帯の平均と標準偏差を取れば、どちらかと言えばデータが大きくばらつく機会が多くなり高い標準偏差となるのが普通である。つまり、穴井の終了前の約2時間は他グループ推しのAKBGファンなどが参加したことより、それ以前と比べ高い値でウォッチ活動が長時間持続していたと推測される。 |
穴井の最終日データの検定 | |
グラフ1 |
ヒストグラムによる確認 穴井の19:35〜24:00の間のデータをヒストグラムに表わしたものが左記のグラフ1になる。このグラフを見るとピークとなる階級が10,000〜19,999と70,000〜79,999の2つあることがわかる。22:00までのデータは全て50,000未満のデータだから、ヒストグラムの点から見ても22:00以前と22:05以降で母集団の違う2つのグループに分かれることがわかる。 そこでデータ区間を19:35〜22:00と22:05〜24:00の2つに分け階級を5,000毎に区切って新たに作成したヒストグラムがグラフ2,グラフ3である。本来ヒストグラムでh一番最大値まで含んだものを作成するべきだが、見やすくするため階級を細かくした分、グラフ3の最大値:165,858を含む階級まで表示させるとグラフが見づらくなるため「次の階級」に含めることとした。 グラフ2を見るとグラフ1ではピークとなっていた〜19,999の階級が〜14,999と15,999〜19,999の二つに大きく分かれることがわかる。19:35から22:00の平均値:23,637が含まれる20,000〜24,999の階級は頻度が低いが、25,000〜29,999の階級が一番のピークとなっているため、19,999以下の階級における頻度からこの平均値となったことがわかる。ヒストグラムからわかるようにこの時間帯では30,000以上となる値はほとんど発生していない。ちなみに正規性検定ツールを用いて19:35〜22:00の間の値を1%有意水準でK2検定(D'Agostino and Pearson 検定)したところ、全ての値で正規分布の可能性があるとの判定になった。 グラフ3を見ると一番頻度が高いのは22:05〜24:00の平均値:74,694が含まれる階級の70,000〜74,999がピークとなっており、そこから左右の階級が低くなっている。全体的には最低値が65,369なのでそれ以上の値になっているが95,000を超える値は終了間際の2件のみである。ちなみに正規性検定ツールを用いて22:05〜24:00の間の値をK2検定(D'Agostino and Pearson 検定)したところ、92,909を超える値を除外することで正規分布の可能性があるとの判定になった。 そこでデータ区間:19:35〜22:00と22:05〜23:50の2区間においてF検定、t検定を行い、それによってそれぞれの区間のデータが同じ母集団によるものかどうかを検定することとする(ここではF検定、t検定の説明は行わないが、データの要素が同じ母集団に起因するかどうかを判断する検定方法の種類である)。 |
グラフ2 |
グラフ3 |
F検定とt検定
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F検定を行った結果が上の通りである。P(F<=f) 片側の値は0.063098となっており、1%棄却域(0.01)で判断した場合、片側検定では0.005となるので0.063098
> 0.005となり棄却できない。つまりF検定でその分散を基準に判断すると、検定結果としては22:00までの増分値と22:05〜24:00までの増分値では双方の母分散に有意差はないという結果になった。そこでさら等分散を前提としたt検定を実施することにした。 |
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上のF検定の結果から等分散を前提としたt検定を行った結果、左記の表のような結果となった。検定結果としては棄却域を1%(0.01)としたとき,両側のP(T<=t)
= 7.3467E-27 < 0.01であるので、1%有意水準で19:35〜22:00までの間のデータと22:05〜23:50の間のデータは、平均値が同一の母集団からなるデータだという仮説は棄却された。つまり分散の一致する可能性は残っていても同一母集団だという可能性は否定されることになる。 以上の結果から判断すると明らかに19:35〜22:00までの間のデータと22:05〜23:50の間のデータは別の母集団と考えられ、22:05以降新たな参加者によってウォッチ数が増加していたということが明らかになった。 |
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以上のように統計的な検定を行った結果からも、穴井の22:00以降のウォッチ数からはそれまでの参加者とは違う新たな参加者の増加があったということをデータが示していことがわかる。 |
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