SKE:グループ最大増分値予測 SKEでのグループ別増分最大値を検討するため、高柳明音の最終日となった5月8日の実績データに基づいて、統計的に増分値(5分間あたりのウォッチ数増加分)の最大値を検討した。SKEは同時に最大2名のメンバーがウォッチバトルに参加していたが、古畑を除いては高柳一人しか参加していなかったので高柳の最終日データをサンプルとして採用した。SKEは基本的に箱推しのヲタが多いことが知られており、参加メンバーが誰であれ基本的にSKE箱推しファン全体で応援する形になるので、1名での参加であってもグループ全体ファンの最大限の能力が発揮されたと判断できる。 |
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ヒストグラムのデータ検討 高柳の19:35〜24:00間のデータ分布と21:00〜24:00間のデータ分布を比較すると、大きな違いとしては19:35〜20:55においては109,999/5分以下の値が多いという点がポイントとして上げられる。ピークとなっているデータ区間:120,000を超える値に関しては両区間も変動はない。正規分布に関してこのヒストグラムから判断するピークのデータ区間:150,000〜159,999での頻度が11になっており、他の区間に比べて発生頻度が極めて高い状況が見られる。この状況から正規分布と判断するにはピークの頻度が高すぎるようにも思われる。念のため21:00〜24:00のデータの区間を5,000刻みにしてヒストグラムを作成すると150,000〜154,999の頻度が7、155,000〜159,999の頻度4に分散される。こうした点ではピークは分散され、130,000〜149,999のデータは存在していなかったが、19:35〜24:00のデータも21:00〜24:00のデータも、上位の値を除けば全体には正規分布と判断できる可能性は高い。 |
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データの正規性に関する検討 データの正規性に関して正規性検討ツールを使い、1%有意水準でK2検定(D'Agostino and Pearson 検定)を行った。19:35〜24:00の間のデータを検定した場合、そのまま全データで検討すると「正規分布ではない」との判定であったので、正規性が認められるまで上位の値を除外してみたところ、272,422を超える値を除外することで正規性を認められる範囲となった。したがって、19:35〜23:50の間の値で正規分布の可能性があるということになる。同様に21:00〜24:00の間のデータで検定した場合、全体の値そのままでは「正規分布ではない」との判定であったが、272,422を超える値を除外することでデータの正規性が認められた。つまり、21:00〜23:50までの間の値で正規分布の可能性があるいうことになった。 正規性検討ツールの診断結果では19:35〜24:00間のデータでも21:00〜24:00間のデータでも、終了間際の一部のデータを除けば正規性が見られるという結果になった。言い換えればどちらのデータ範囲でも除外される23:55以降のデータは自然発生的に増えたということではなく、最終日の終了間際という条件の場合のみに発生する特異な値で、継続的発生が期待できるものではないという判断になる。 他のグループでは19:35〜24:00の間の途中で急激にデータが上昇することが多かったので、19:35〜のデータでは除外する値が多く、21:00以降のデータには除外対象が最終の10分から20分程度の区間と限定され、正規性が見られることが多かった。しかし、高柳の最終日には多くの箱推しのSKEヲタが早い時間帯(18:00〜)から積極的に参加していたため、長時間にわたり時間の経過と共にウォッチ数が増えるという自然増の状況が見られ、それが19:35以降のデータ全体で正規性を確認できる理由かと思われる。 |
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以上の結果から19:35〜のデータ区間、21:00〜のデータ区間の両方で正規分布によるデータの発生があったと考え、その両区間の対象範囲のデータから平均と標準偏差を求めると左記の通りとなった。平均(μ)は21:00〜のデータのほうが大きいが、標準偏差(σ)は19:35〜のデータのほうが大きい。そこで両方のμ+2σの値を計算し、値の大きくなるデータ区間の平均、標準偏差を採用することとした。計算したところデータ区間(19:35〜23:50)のμ+2σは230,712/5分、データ区間(21:00〜23:45)のμ+2σは238,606/5分となったので、データ区間(21:00〜23:50)を採用した。その平均と標準偏差を元にして累積分布関数が0.95となる値(5%有意水準)、0.99となる値(1%有意水準)をそれぞれ求めたところ、224,202/5分(5%有意水準)、251,843/5分(1%有意水準)となった。当初の予想最大値:286,036/5分を平均:157,490/5分、標準偏差:40,558/5分を用いて検定すると、286,036/5分>251,843/5分となるので、1%有意水準で286,036/5分が最大値となるという仮説は棄却されるので、最大値としては1%有意水準で計算した251,843/5分を選択する。つまり、当初の予想最大値:286,036/5分は終了間際に発生した特異的なデータがその平均や標準偏差に影響を及ぼしていたため、それを元にして求められた予想最大値は自然に発生すると考えられる値の範囲を逸脱していたということになる。 ちなみに、平均:157,490/5分、標準偏差:40,558/5分を用いて23:50に測定されている272,422/5分の累積分布関数を求めると0.9977となる。したがって272,422/5分を超える値が発生する確率は1-0.9977で計算され0.0023となる。言い換えれば、SKEヲタだけが自然発生的に集まって272,422/5分を超えるウォッチ数で15分間継続できる確率は0.0023の3乗 = 1.2167/100,000,000以下ということになり、1億回やったら1回以下しか発生しない確率になる。一般的にはこのようなことが起きる確率は極めて低いと言えるだろう。ということは、このような値になるのは自然発生的ではない別の方法によって起きたと考えるべきだということになる。 しかし実際には272,422/5分を超える値が10分続いているのであるから、確率的には0.0023の2乗 = 5.290/1,000,000程度になり、100万回やって5回程度、つまり20万回に1回ぐらいの確率で起きるということになる。この程度の確率なら自然発生的に起きないとは言えないが、当日の高柳の終了間際の発言で4,900万ウォッチまで数字を伸ばしたいとの発言があったことから考えると、たぶんこの値は参加者のウォッチ行動によって自然に発生したのではなく、マクロ化した端末を増やしたりする方法で一人で複数台の端末稼働させるなどして、人工的な別の方法によるウォッチ数の増加であったと考えた方が蓋然性が高い。それでないと終了間際の短時間で70,000/5分というウォッチ数が急激に増えた上、その増分値が連続することは考えにくい。 以上の点から1%有意水準で判断して、SKEヲタの継続的に発生させることができると予想される最大増分値は251,843/5分程度だと言える。 |
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